
水は、いつもすぐそばにある
今日、水を見たのは何回だったでしょうか。
コップに注いだ水。手を洗うためにひねった蛇口。雨上がりの葉に残る雫。私たちは一日の中で何度も水と出会っています。けれど、その姿をじっくり眺めることは、あまりありません。
shisuiは、そんな日常にある水の姿を見つめ続けるブランドです。
一瞬だけ浮かぶあぶく。風を受けて揺らぐ水面。空気と隣り合うことで生まれる境界。水が見せるさまざまな表情を「姿水」として捉え、ガラスや金属など異なる素材を通してかたちにしています。
作品を眺めているうちに、いつもは通り過ぎてしまう景色まで、少し違って見えてくるようでした。

水の姿を集めるということ
ブランド名である「shisui」は、「姿水」という言葉から生まれました。
水の中に浮かぶ一瞬のあぶく。風や光を受けて揺らぐ水面。空気と隣り合うことで生まれる境界。植物や動物の身体を巡る生命としての水。目に映るさまざまな水の姿を、一つひとつコレクションとして記録するように作品へ落とし込んでいます。
印象的だったのは、川石をモチーフにした作品についてのお話でした。一見すると石を表現しているように見えますが、本当に表現しているのは石ではありません。長い時間をかけて石を削り、丸みを帯びたかたちへ変えていった、水の流れそのもの。
目の前にあるかたちだけではなく、その背景に流れてきた時間まで、水の姿として捉えていることに惹かれました。
将来的には霞や雲、雪など、地球上を巡るあらゆる水の姿をコレクションとして残していきたいと考えているそうです。

水と共にあることを思い出す
日本には四季があり、水と共に暮らしてきた文化があります。池に映る月を眺めたり、屋根へ反射する水の光を楽しんだり、獅子脅しの音に耳を澄ませたり。水は生活に欠かせない存在であると同時に、詩や思想、感情を映す存在でもありました。
shisuiが届けているのは、水をモチーフにした作品ではありません。作品を身につけたり、飾ったりすることで、日常にある水へ自然と目が向くこと。
そこにある姿が美しいのだと気づいたとき、すぐそばにある景色は、少しだけ愛おしく感じられるのかもしれません。
水は、いつも私たちのそばにあります。shisuiの作品は、その当たり前の存在を、もう一度見つめ直すきっかけを届けてくれるブランドでした。
