MORPHEキャンドルシリーズ 02 Shard

火と時間がほどいていく、断片のかたちをした小さな灯り

何かの記憶を宿した、鋭いかたち
引用:instagram.com

何かの記憶を宿した、鋭いかたち

何か大きなものから切り離されたような、鋭く、不均衡なかたち。

和ろうそく大與の「MORPHE 02 Shard」は、黒曜石の断片から着想を得てつくられたキャンドルです。

まっすぐに伸びる一般的なろうそくとは異なり、その姿は崖の一部にも、地中から掘り起こされた鉱石にも見えます。

表面に残された細かな凹凸や線は、長い時間をかけて生まれた地層のよう。

新しくつくられたものでありながら、ずっと以前からそこにあったような、不思議な静けさをまとっています。

火を灯していないときにも、ひとつのオブジェとして空間に置いておきたくなる。

まず、その名のない存在のような佇まいに惹かれました。

内側に火を抱き、変わっていく姿
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内側に火を抱き、変わっていく姿

火を灯すと、「Shard」は内側にあたたかな光を抱え込みます。

米ぬか蝋を通してにじむ橙色の光と、そのまわりに落ちる深い影。

鋭い断片のようだった姿は、上部から少しずつ溶け、どこか遠くの山並みや、火をたたえた小さな器のようにも見えてきます。

外から照らすのではなく、自らの内側から、形の凹凸や輪郭を浮かび上がらせていく。

灯す前には見えなかった表情が、火と時間によって少しずつ現れていきます。

はじめに手にしたときの姿を、同じまま残しておくことはできません。

けれど、形が失われていくからこそ、そのときにしか見ることのできない美しさがあるのだと思います。

昨日まであった輪郭が少し崩れ、次に灯すときには、また違う光と影が生まれる。

変わっていく過程まで含めて眺めること。

このキャンドルは、火を灯すという行為そのものを、ひとつの静かな体験へと変えてくれます。

受け継がれた素材から生まれる、新しい風景
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受け継がれた素材から生まれる、新しい風景

この彫刻のようなキャンドルに使われているのは、国産の米ぬかから採れる植物性の蝋。

米ぬか蝋は硬く、燃焼時間が長いことに加え、においやすす、蝋垂れが少ないという特徴があります。「MORPHE 02 Shard」は、ひとつで約20時間、移り変わる姿をゆっくりと楽しめます。

大與は、1914年の創業から四代にわたり、植物蝋を使った和ろうそくづくりを続けてきました。

私たちがこのキャンドルを良いと思ったのは、長く受け継がれてきた素材や技術を守りながら、そこから、今までになかった灯りの風景を生み出しているところ。

伝統は、昔からある形をそのまま残すことだけではなく、今の感性と出会うことで、また新しい姿へと変わっていくものなのかもしれません。

形を失いながら、その瞬間だけの風景を残していく「Shard」。

その静かな変化を眺める時間も、このキャンドルが灯してくれるもののひとつです。

和ろうそく大與(ダイヨウ)

米ぬかから生まれた純植物性の灯りが、静かに空間を染め上げる「和ろうそく大與」。自然の恵みである米ぬか蝋を100%使用したその炎は、においや煤が極端に少なく、私たちの暮らしにそっと寄り添います。環境にやさしく、自然から奪いすぎず共にあるものづくりの姿勢は、まさにブランドの思想を体現するものです。職人の確かな手仕事によって生み出される凛とした佇まいは、ただそこにあるだけで絵になり、せわしない日常に静けさを運びます。1日の終わりに灯りをともし、深く息を吐く。単なる明かりとしてではなく、使うことで時間がゆるみ、心と空間に「余白」を育むための美しい道具です。

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AE(あえ)は、「間」の感性で選び、つくるライフスタイル提案プラットフォーム。時間・空間・人間のあいだにある「間」を軸に、自社のものづくりと、価値観を共有する作り手のプロダクトをセレクトします。完成したプロダクトだけでなく、その背景にある手仕事や時間の流れまでも含めて、暮らしの中に届けることを大切にしています。