
雨のあと、葉の上に残る小さな雫。
最初に目を奪われたのは、その静かな佇まいでした。
雨上がりの葉に残る、小さな一滴。ガラスでできているはずなのに、どこかやわらかく見える。不思議と主張しすぎず、それでいて何度も視線が戻ってしまう存在感があります。
あとで知ったのは、このガラスが役目を終えた蛍光灯から生まれていることでした。
LEDへの移り変わりとともに、少しずつ姿を消していく蛍光灯。その再生ガラスに新しい役割を与え、生まれたのが、wa/terの「AME NO SHITA - light」です。
私たちが惹かれたのは、環境に配慮した素材だからという理由だけではありません。日本の風景にもある「雫」という自然のかたちと、時代の変化によって役割を終えたガラス。その二つがひとつにつながっているところに、このブランドらしい美しさを感じました。

もう必要ない、で終わらせない。
AME NO SHITAという名前は、「雫」という漢字から名付けられています。
葉の上に残る雫のような自然のかたちをイメージしながら、型にはめたり押し付けたりせず、一つひとつを成形。流行ではなく、長く使われることを前提に考えられたデザインです。
ブランドを立ち上げるきっかけになったのは、インテリアデザイナーとして活動する中で、大量の廃棄を目の当たりにしてきた経験だったそう。良い素材が使われていても、建物は壊され、多くのものが役目を終えていく。日本のスクラップアンドビルド文化に疑問を抱き、「デザインだからこそ社会に問いを投げかけられる」と考えたことから、wa/terは生まれました。
不要になった素材に、新しい価値を与えること。それは単なるアップサイクルではなく、「ものの終わりを、ものの始まりに変える」というブランドの姿勢そのものなのだと思います。

使い方よりも、残したいもの。
AME NO SHITAは、カトラリーレストとしても、ジュエリープレートとしても、小皿としても使えます。もちろん、そのまま飾るオブジェとして楽しむのもひとつの選択です。
決まっているのは形ではなく、長く使われることを願ってつくられているということ。
考えてみれば、本当に長く残るものには、「こう使ってください」という答えがあまりありません。暮らしが変われば、役割も少しずつ変わっていく。その変化を受け入れながら、静かに使い続けられるもの。そんな余白を持っているところにも、このガラスの魅力を感じました。
ものは、役割を終えたから捨てられるのではなく、次の役割をまだ見つけられていないだけなのかもしれません。
AME NO SHITAは、その"次の始まり"を、雫というかたちで静かに示してくれる存在でした。
