廃棄される真珠に、新たな役割を与える
アコヤ真珠層粉と、香木や漢薬から生まれたインセンス。海洋汚染の影響により廃棄されるアコヤ真珠に着目し、再利用への想いを込めて、アコヤガイの真珠層粉末を香材へ丁寧に織り交ぜています。
香りの中心となるのは、貝の香りと相性が良いとされる希少香木「沈香」。火を灯すと、深く静かな香りがゆっくりと広がり、空間や気持ちを穏やかに整えてくれます。
古来より香木は、防臭や殺菌のためにも用いられ、場を清める存在として親しまれてきました。
ひとすじの煙が描く、うつろいゆく時の造形
先端に小さな火を灯すと、細くたおやかな煙が立ち上ります。風のわずかな動きに合わせて揺らぎ、溶けていくその姿は、二度と同じ形を描くことのない一期一会の美しさ。コントロールできない自然の摂理をそのまま映し出しています。
空間にゆっくりと満ちていく、沈香の深く幽玄な香り。それは自然から分け与えられた豊かな恵みであり、私たちの心に溜まった見えない澱を静かに浄化してくれる力を持っています。
香りを聞き、煙の軌跡を目で追う。移ろう姿に身を委ねることで、張り詰めていた意識が徐々にほどけ、過去や未来ではなく「今この瞬間」の自分へと戻っていくのを感じることでしょう。
情報から少し距離を置くための、小さな儀式
1本のお香を焚くというささやかな行為は、日常と非日常の境界線を引くための、静かな儀式。
約15分という短い燃焼時間は、気持ちを切り替えたい時や、思考を穏やかに整えたい時にも心地よく寄り添います。
香りが漂うあいだだけ、情報があふれる世界から少し距離を置き、自分自身の感覚へ静かに意識を戻してくれるようなお香です。
