
景色を映す、セラミックの香炉。
旅先で見た岩肌や、乾いた大地の色。風が通り抜ける場所に残る、光と影の層。OWIU Goodsのものづくりには、そうした風景の断片を、暮らしの道具へと置き換える視点があります。
LAを拠点とする建築・デザイン事務所OWIU Designから生まれたOWIU Goodsは、デザインから制作までを一貫してLAで行うセラミックブランドです。空間が体験と結びついているように、モノもまた人の体験と結びつく存在だと考え、自然や旅、ある瞬間に出会った景色から着想を得て制作されています。
その思想に共鳴し、Nu Frankincenseが別注したのが、このNu x OWIU Goods 香炉です。本来はキャニスターや茶入れとしてつくられていた器を、香りを迎えるための香炉として見立てることで、新たな役割が与えられました。二つのブランドが大切にする風景や感覚が、一つの器の中で穏やかに重なっています。

南オマーンの樹と、釉薬の表情。
Nu Frankincenseが扱うフランキンセンスは、南オマーン産のボスウェリアサクラ。乾燥した土地に自生する樹木からにじみ出た樹液が、時を経て樹脂となり、古くから香料として人々の暮らしや祈りの場に用いられてきました。
この香炉の釉薬は、そのボスウェリアサクラの樹を思わせる色合いで仕上げられています。樹脂そのものを語るのではなく、その香りが生まれる土地や植物の気配を、器の表面へそっと移したような佇まいです。
フランキンセンスは、中東や東アフリカ、インドなどの乾燥地帯に自生するボスウェリア属の樹木から採れる樹脂の総称です。世界最古の香料とも呼ばれ、古代から人の身体感覚や精神性と深く結びついてきました。
その長い文化を、現代の暮らしへどう手渡すか。Nu Frankincenseの視点と、旅やランドスケープを器へ落とし込むOWIU Goodsの感性が重なり、この香炉は生まれています。

香りを焚くことを、暮らしの所作へ。
香りを焚く時間は、何かを大きく変えるためのものではなく、日々の流れに小さな区切りをつくるためのものかもしれません。仕事を終えたあと、食卓の上を少し片づける。スマートフォンを伏せる。火を扱う前の短い間に、意識が今いる場所へ戻ってきます。
香灰をならし、樹脂を置き、煙が立ちのぼるのを待つ。その一連の動きには、効率とは別の時間があります。同梱されているボスウェリアサクラ ロイヤルグリーンのキットを使えば、フランキンセンスの空薫きを暮らしの中へ自然に迎えることができます。
香炉として使わない日には、キャニスターのように置いておくこともできます。香りの道具でありながら、ただそこにあるだけで、部屋の景色に静かな重心を添えてくれる器です。
南オマーンの樹脂香と、LAのセラミック。遠く離れた土地の感性がひとつになったこの香炉は、香りを楽しむためだけでなく、暮らしの中で感覚をひらくための入口になってくれます。
